こんにちは、ナンバー・ゼロです。
年末が近づき、世の中は慌ただしくなってきています。
そして受験はもう目の前です。
受験生は心を落ち着けてセンターの準備をしましょう。
そして非受験生も、来る自分の受験に向けて奮闘する先輩の姿を目に焼き付けておきましょう。
火曜日は『数学インプレッション』。今回は、早稲田大学国際教養学部(2015年度)[前半]です。
今流行の国際系ですが、設立されて10年ほどでその評価も確立された感はあります。
もちろん競争率も高いですが、数年前と違って現在は国際系も選択肢が増えていますので、受験生数も落ち着いてきたようです。
2013年度は3147人、2015年度は2537人と2割ほど減少しています。
といって入学難度が下がっているわけではないので、ご注意くださいね。
早稲田大学はスーパーグローバル大学のトップ型に指定されています。
トップ型は世界レベルの研究を行う大学を指し、私立大学では早稲田と慶應だけです。
慶應には国際系の学部はありませんから、否が応でも注目を集める学部になってきています。
ワンランク下のグローバル化牽引型では、千葉大、東京外語大、上智大、国際教養大、国際基督教大が競争相手になりそうです。
国際系を第一志望に置く受験生は、この中で検討することになるでしょう。
1.受験概要
受験方式…一般入試
受験科目…英語・国語・数学or地歴
配点…英語100点満点、その他50点満点(合計200点満点)
当たり前ですが、英語重視です。
英語にはリスニングも含まれており、英語が苦手な受験生は選択肢にすら入れられないでしょう。
また、この学部は政治経済では受験できないので、そこにも注意してください。
志望度が高いのであれば、日本史・世界史・数学のどれかを選択してください。
早稲田の社会は難度が非常に高いですから、数学はおすすめですよ。
2.大問外観
<全体像>
大問数…4
試験時間…60分
単純計算で大問1つあたりの時間は15分、大問に含まれる設問は多く、時間的に厳しい設定です。
しかし、全科目での合格最低点は125.4点で、数学の受験者平均は29.153点ですから平均プラスアルファで良いわけです。
そう考えれば、解答まで辿りつけなそうな問題を切って、時間対効果の大きい問題に手を付ければラインは超えるでしょう。
注意しなければならないのは、解答部分のみの空所補充ですから、答えまで辿りつけなければ何も出来なかったのと同義だと理解しておくことです。
「解き方は分かるけど、時間が足りないから手を出せない」という状態であれば、合格の目はあるでしょう。
この問題に関して言えば、難度よりも時間との勝負です。
<第1問>
単元…数列・対数
形式…空所補充
小問数…3
与えられている数列が一般形ではないので、尻込みしてしまった受験生もいるかもしれません。
受験ではよく出てくる状況ですが、たいていの場合(1)は易しいですし、この問題も例外ではありません。
迷ったら、具体的な数字を入れてみる、方程式・不等式にして解いてみるなどの試みをしましょう。
完答まではいかなくとも、部分点くらいはもぎとれますよ。
<第2問>
単元…三角関数
形式…空所補充
小問数…2
これは条件式が重いですね。
sinかcosにそろえていく作業が必要になるわけですが、これで躓いてしまうようだと早稲田は遠いです。
この問題に限らず、頻出の作業ですから徹底的に鍛えておきましょう。
変形できなければ0点で、その瞬間に合格は厳しくなってしまいます。
三角関数や指数・対数関数の式変形はやってやり過ぎということはありませんから、過剰にトレーニングしてくださいね。
<第3問>
単元…微分・積分
形式…空所補充
小問数…5
設問数が多いですね、5つですか。
これは時間制約上完答は難しいかもしれませんが、難度的には至ってノーマルです。
グラフに書き込む直線が増えていくので、最初の段階から大きめにグラフをかいてくださいね。
グラフは正確に、綺麗にかきましょう。
正確なグラフは期待以上のヒントをくれることがあります。
<第4問>
単元…確率
形式…空所補充
小問数…3
文章題ですね、以前取り上げた慶應の商学部にも似た形式の出題はありましたね。
それでいて確率ですから、まずは問題文を理解し、どのような試行を行うのか正確に理解しましょう。
一つ問題があるとすると、(2)と(3)は出題範囲外の期待値です。
ルール違反の出題ではありますが、私個人の考えとしては、やはり期待値は学習しておくべきです。
文句を言っても何も始まらないので、出題される可能性があるのであれば一通りやっておきましょう。
本日は以上です。
来週の後半(詳細編)もぜひお読み下さいませ。