さて、教材にそって進めていきましょう。
今回は助動詞です。助動詞という単元はどうしても知識単元になってしまいがちです。
それぞれの助動詞を覚え、その助動詞の意味を覚えなければなりませんから。しかも、ひとつの助動詞に意味がひとつだったら幸せなのですが、そうもいきません。
助動詞やその意味は教材にしっかりまとめられているので、ここでは違うポイントに注目していこうと思います。
まずは、助動詞が出てくると必ずついて回る事柄からです。
助動詞は動詞の前に置いて使い、動詞の形は主語や時制にかかわらず必ず原形になるのでしたね。
ここから考えられることは何かというと、整序問題(並べ替え問題)で解答を出す際の手がかりになるということです。
言われてみればもっともなのですが、意外におかしな整序をしている受験生が多いのも事実です。
間違っても「助動詞+過去形」などというつなぎ方をしないようにしましょう。
選択問題や穴うめ問題でも当然このルールはチェックすべきなので、動詞の語形変化を問われている場合には十分注意してください。
私も含め英語を教える立場の人間からは、質の悪い英語を理解していない解答として認定されてしまいます。
次は助動詞の利用価値というか利用頻度についてです。
どういうことかと言いますと、私たちの日常会話やちょっとした文章(もちろん日本語で)を考えると、それを英文にする際に実は助動詞が必要な場面が数多くあるということです。
例えば、次のような何気ない会話です。
A:授業終わったらどうする?
B:そうだね、カラオケでも行かない?
日本語だとあまりにも意識することが少ないのですが、この会話は明らかに未来の話ですよね。
Bの発言などはただの疑問文というよりは、勧誘あるいは提案しているニュアンスでしょう。
こういうところで整序問題や、さらに進んで英作文となった場合には、どうしても助動詞のお世話にならなければなりません。
Bの発言は助動詞を使わなくても書けますが、それはさておき、古文の助動詞ほど接続やら用法やらが多くはないので、きちんと押さえておきたい単元です。
知識偏重になるため、授業をしていてもあまりおもしろくはないのが難点ですが。