さてこれからは、実際に授業でこの教材を使用した例を用いて話を進めていきますね。
この教材は26講構成になっていて、初めの第0講は『品詞』です。
実はこの品詞という概念が相当に厄介なようで、今までの経験上からも国語的な言葉の理解がきちんとできていないと、英語においても品詞の正確な理解は難しいようです。
英語と日本語は確かに違う言葉ですが、そうは言っても言語であることに変わりはないので、英語を学習する前に国語の文法もきちんと学習しておきたいですね。
いわゆる口語文法ですが、レベル的なことを言うと、小学生・中学生レベルの事項ですので、しっかり理解しておきましょう。
ですので、国語的にも名詞・動詞・形容詞・副詞とは何かをきちんと説明できるようにしておくとよいでしょう。
では、具体的な教材の進め方に話を戻します。
名詞・動詞・形容詞・副詞の説明ができないなどというような生徒たちは、この「品詞」という単元は後回しにしてもいいかもしれません。
しかし、不定詞などを学習するとどうしても名詞・形容詞・副詞と出てきてしまうので、それまでには口語文法もきちんと学習しておくべきでしょう。
今回紹介する進め方の例では、生徒さんが国語的な理解をきちんとできていたので、品詞からスタートしました。
この単元では特に重要なポイントがふたつあります。
ひとつは「数えられる名詞と数えられない名詞」の分類、もうひとつは「形容詞と副詞の区別」です。もちろん、これは英語に限定しての話です。
日本語では数えられるような名詞が数えられなかったり、国語では形容詞である語が英語では副詞だったり、英語には形容動詞がなかったりなど、英語での考え方に慣れることがまず大変かもしれません。
ふたつ目のポイントを学習する上での重要事項は「何を修飾するか」です。これを読んでいて「修飾って何だ?」と思った生徒たちは、やはり国語をしっかり学習たほうがいいでしょうね。
わかりにくい場合は「何にかかるか」と考えても結構です。
また、形容詞には補語になる用法もありますね。これは次の文型のところで詳しく学習するとよいでしょう。
以上のようなポイントに特に注意して、この教材を使って学習すると効果が高いのではないかと思います。
分からなければ遠慮せず質問してください。