勉強する生徒たちの手助けが少しでもできればと思い、この仕事を始めてから早いものでもう20年以上たちました。
その間に自分自身も修行を積み重ね(笑)、英語のスキルを磨くだけでなく、他の科目にもチラホラ手を出しています。
最近は国語を教えることが多く、この科目も修行が必要だとまざまざと感じています。
さて、それだけの期間が経過すると、受験そのものはもちろん、いわゆる『高校英語』『受験英語』も時代とともに変わっていきます。
最近の受験英語はいわゆる実用英語に相当近いもののようです。
学校の授業も英語の「古典文法」のようなものを教えることから、いかに英語を使いこなせるかにシフトしてきていますね。
実際に多くの大学が、入試問題で取り上げる文章を比較的新しいものから選ぶようになっています。
そして現在の情報社会を反映してか、非常に長い文章をいかにスピード感を持って処理するかというのが多くの入試問題の傾向です。
そうは言っても、根本は変わらないものも多いですね。20年前も今も英語を学習するには文型の理解は欠かせないでしょう。
今の教材も20年前の教材も、ほぼ初めの章に文型が配置されていることは変わっていませんからね。
特に難関大学で多く見られる非常に長い文章を処理するためには、文型の理解は欠かせないと考えられます。
英語が苦手な生徒たちにとっては、実は大変厄介な単元でもあるのですが。
文型の理解において、何が重要だと思いますか?
「目的語と補語の区別!」でしょうか。素晴らしい答えですね。
でも実は着眼点を動詞の性質に変えると、それはまさに「自動詞と他動詞の区別」なのです。
もちろん、英語的な話なので、国語と混ざらないように注意してください。英語の世界では、他動詞が圧倒的に多く存在します。
そしてこの他動詞の定義は「目的語を直接取れる(目的語が必要である)」です。
この「直接」というところにスターマークです。それくらい重要です。ちょっと文章で確認してみましょう。
I went to Kyoto last year.
I visited Kyoto last year.
内容としてはどちらもほぼ「私は昨年京都に行った」というところですが、一番の違いは何かというと『to』があるかどうかですね。
英語の表現ではこの違いがとても重要で、特に動詞の性質に関わるものとして注意が必要です。
この「to」を英語の文法では「前置詞」と言いますが、動詞の後ろにこの前置詞を置かなければ名詞を書けないのが自動詞、前置詞を置かなくても名詞を書けるのが他動詞です。
日本語で言うと「~に」に当たる部分ですが、「go」には「~に」が含まれていなく、「visit」には「~に」が含まれていると考えてもいいでしょう。
まとめると、一般的に「動詞+前置詞+名詞」の形で書かれることが多いのが自動詞、「動詞+名詞(目的語)」で書かなければならないのが他動詞です。
このポイントをしっかり押さえて教材をよく読んでみましょう。
長くなってしまったので、文型については次回もう一度ポイントを確認したいと思います。