今週の教材は、代々木ライブラリーの「田村のやさしく語る現代文」です。
タイトル通り、本当にやさしい内容ですので、現代文が苦手な人でも抵抗なく使うことができるでしょう。
トリッキーな解法は出ていませんが(というより、現代文にそのようなものはありません)、助詞の意味や接続詞・指示語のはたらきなどから始めてくれるので、どんな文章にも対応することができるようになるでしょう。
若干古めですが、良いものは良いので、試してみて欲しいと思っています。
ご購入はこちらからどうぞ→田村のやさしく語る現代文―代々木ゼミ方式 [単行本] / 田村 秀行 (著)
1.特徴
まず、この教材の対象を提示しておきます。
現代文が苦手な人はもちろん、何となく現代文で得点することができている人にもこの教材を使って欲しいと思います。
感覚的な対応していた人も、明確な根拠をもって答えることができるようになるはずです。
具体的な数字で言えば、どうしても偏差値が50に届かない人には福音となり得ると思います。
で、特徴にいきます。
本書は二部構成になっています。
一部は『現代文の基礎を身につけよう』、二部は『入試問題に挑戦しよう』です。
つまり、一部は“方法論”で、二部は“問題演習”というわけです。
特筆すべきは、この“方法論”です。
これを読めば、誰でも「なるほど!!」と納得できるほど噛み砕いた内容になっています。
内容は、「助詞の持つ意味」→「接続詞」→「指示語」→「文末表現」の順に並んでおり、それぞれ語り口調での説明がなされています。
ですので、現代文アレルギーの人も抵抗を感じることなく取り組むことができるでしょう。
2.長所
特徴でも書きましたが、語り口調で壁を感じさせない点が良いです。
現代文が苦手(嫌い)な人には、「堅苦しい書き方がダメ」という人が多いのですが、そんな人でも心配は無用です。
もちろん、一回読むだけで完璧ということはありませんから、何回も繰り返して読む必要はありますが、それほど分量は多くないので負担にはならないでしょう。
また、この教材で「助詞」「接続詞」の使い方を正しく学べば、自分で文章を書くときにも正しく書くことができるようになります。
話し言葉と書き言葉の違いを意識して文を書けている人は、比較的少ないのです。
ブログやtwitterではまあいいとして、小論文やエントリーシートでそれらを混同してしまうと人生が狂ってしまいますので、気をつけたいところです。
3.短所
入門レベルの教材、かつ参考書ですので、問題の量は多くありません。
(これは同系統の教材に共通することですので、短所というものではないですね。)
ですので、この教材を繰り返し学習するのに加え、他の問題集も使って、演習量を確保する必要があります。
その演習の中で、この教材で学習した方法論を実践し、身につけていくプロセスを踏まなければなりません。
機会を設けて、そのような演習用の教材も紹介したいと思いますが、書店に足を運んで、リーズナブルなものを探すというのもありですね。
今日は以上です。いかがでしたでしょうか?
ここで紹介するだけでは、なかなか教材のよさが伝わらないとも思いますから、是非書店でパラパラとめくってみてください。
私の言わんとしていることがきっとおわかりいただけると思います。
この教材には続編もありますので、またいつか紹介したいと思います。
それではまた。