ここのところ授業が立て込んできており、その関係上なかなか記事を書けなくなってきてしまいました。この時期に受験生に必要な情報を少しでも届けたいという思いで、できるだけ毎週更新していく気持ちで取り組んでいますが、若干の曜日の変更等はご了承いただけると救われます。
前回に続き、今回のテキストは、学研の「関正生の英文法POLARIS2 応用レベル」です。先に紹介した「関正生の英文法POLARIS1 標準レベル」と同様、このテキストも2017年7月に発売された新しいテキストです。
以前、とある学習塾で一緒に働いていた講師の一人が、授業をやりやすいからといって、自分が受験した当時の教材をそのまま使い続けていました。正直これは褒められたものではなく、いくら内容のしっかりした授業をしているとしても、そんな古いものではその時々の入試にマッチしていない可能性が高くなります。
関先生が前書き等で触れている通り、新しいもの(実際の入試問題)を分析して対策を練っていくことにこそ意味があるので、私たちは常に新しいものを検証して取り入れていくべきでしょう。
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1.特徴
『Chapter』の構成が「標準レベル」では5章だったのに対して、この「応用レベル」では6章に増えています。
具体的には、英文法と語法で大きく分けた構成とし、英文法4章、語法2章の構成です。英文法の分け方は「標準レベル」と同様です。そして、語法を文型と動詞にフォーカスして構成されています。
各単元の構成は「標準レベル」と同様で、『攻略のコツ』『STEP1』『STEP2』となっており、問題の構成も「標準レベル」と同様、適語選択だけではない作りです。問題部分が見開きで左側が問題、右側が解説という構成も同じです。
2.長所
応用レベルの対象は『センター試験完成、GMARCH、関関同立、地方国公立大学』『センター試験(筆記)180点、英検2級』とされています。
このレベルで合格するためには、文型や語法の知識がかなり重要視されてくるため、語法の単元を増やしていることは、英語の学習を深めるという観点で非常に有益になるでしょう。
さらに難関レベルを目標とする皆さんは、品詞、文型、語法の理解を深め、使いこなせるようにして、ステップアップしていくにも非常に良いテキストと言えます。
「標準レベル」のところで触れた内容は、繰り返しになるためここでは取り上げないので、この記事を読む前に「標準レベル」の記事も合わせて読んでいただければと思います。
3.使用上の注意点
やはり「標準レベル」のところで触れたのと同様に、あくまでも応用レベルの対象とするレベルに取り組む力がついていない場合には、このテキストに取り組むべきではありません。
「標準レベル」をやり切れていない場合や、この応用レベルの『攻略のコツ』を読んで「うんうん」とスラスラ読めない場合は、レベルを下げるべきでしょう。
関先生が前書きの部分で指摘している通り、段階を踏んで実力を上げていくわけなので、自分の志望校がGMARCHだからと言っていきなり応用レベルをやろうとするのはよろしくありません。必要なレベルをきちんとクリアできていて、このレベルに進んでも問題ないのかを見極めることも、受験生にとっては必要な力になってきます。
また、「標準レベル」のところでも書いたとおり、単元別ではやりたくないという場合はこのテキストは向きませんのでご注意ください。
教材の長所のところで触れましたが、中堅レベルくらいまでは文型と動詞の語法の知識が曖昧であっても、単純な暗記で何とか乗り切れるものです。しかし、中堅レベルから上、特に最難関と言われる早慶上智、国公立難関校は、英文和訳や英作文が課されることもあり、文型と動詞の語法の知識がしっかりしていないと対応できなくなることを念頭に置いて学習を進めるといいでしょう。
それではまた。