今週の教材は、駿台文庫の「数学I・A BASIC 100」です。
これは新課程対応ですので、現在の高校1・2年生向けの教材になります。ご注意ください。
どのような教材かと言いますと、「短期間で数学ⅠAを復習し、基礎力を確実なものにする」ための教材です。
ですが、"標準以上"の学力を持った人向けの教材であり、「数学が苦手だ」という人には不向きでしょう。
「数学はそれなりに得意で、受験でも使う」という人が、学校の授業では数学ⅡBを学習し、自習でこの教材を使うというのが基本パターンでしょう。
「100」の例題をペース割りして学習していけば、模試でも十分に点を取れるものと思います。
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1.特徴
典型問題を集めた、パターン問題集です。
つまり、これを一通り身につけて使えるようにしておけば、標準少し上くらいまでの入試には十分対応できるはずです。
実際に、駿台でも『基礎から中級レベル』と位置づけられています。
100題では少ないのでは、という話もありますが、受験数学の中心はⅡBであり、Ⅲです。
数学ⅠAの範囲ももちろん出題されますが、純粋に「数学ⅠAのみで解ける問題」はそれほど多くはありません。
(今後、整数の性質が増えてくると思われるので、そうなると何とも難しいですが…)
あくまでも、基礎力を確実にするためのもので、難しい問題は3年生になってから過去問対策などで扱えばいいのです。
そう考えれば、100題という数字は妥当に感じられるでしょう。
2.長所
最大の長所は、100題と切りが良く、ペース配分しやすいところです。
週に5日間やるとして、1日1題でも5ヶ月、1日2題なら2ヶ月半で終わります。
このボリュームであれば、2周3周することも難しくありません。
それをアシストするために、巻末には自己チェック表がついています。ぜひ使いましょう。
また、問題もよく選ばれていて、納得の選定です。
確かにこれを回していれば、数学ⅠAの重要事項を忘れることはないでしょう。
ある意味で、「薄いチャート」と言っても良いかと思います。
チャートの分厚さに辟易してしまう人にはいいのではないでしょうか?
私としては、特に国立文系受験生には強く勧めたいと思います。
「数学ⅡBがメインではあるが、ⅠAも捨てられない…」という国立文系受験生にとっての最適解かもしれません。
3.短所
これを短所と言って良いのかは分かりませんが、問題が易しくはないです。
それは先述の通りなのですが、"BASIC"という語を真に受けすぎてはダメだと思います。
計算問題はかなり少なく、記述答案を意識した構成ですので、初学者は手を出さないようにしましょう。
目安として、全統偏差値50くらいは欲しいかと思います。それくらいあれば、取り組むことが出来るでしょう。
あとは、自分の置かれている状況を踏まえて、ペース配分を先にすることです。
今日は以上です。いかがでしたでしょうか?
ゴールデンウィークも今日で終わりですが、中高生はもうまもなく定期テストですね。
修学旅行、文化祭などなど行事も目白押しだと思いますが、テストの準備もしっかりとしましょうね。
受験生はあまり目先のテストにとらわれず、長期的な視野を持って取り組んでください。
それではまた。