先日こんなニュースがありました。
このランキングは、各大学で書かれる論文がどれだけ評価されているのかを示すものです。
基本的に理系分野ですので、文系が強い大学はランキングに出ていません。(一橋や東京外語など)
記事では、「日本の大学は軒並み順位を下げ、世界的な地位は下がっている。」という論調です。
ですが、このランキングを見ることで、国内での力関係が透けて見えますので、今日はそれを見てみようかと思います。
文系はともかく、理系の受験生にとっては大いに参考になるでしょう。
学問の最先端を行く大学で勉強や研究をすることは、とてもよい刺激になるはずだからです。
まずは総合ランキングです。
順位は国内順位、( )内の順位は世界順位です。
政府系の研究機関はカットして、進路に関わる大学のみを残しました。
1位(17位)東京大学
2位(35位)京都大学
3位(47位)大阪大学
5位(77位)東北大学
7位(133位)名古屋大学
8位(146位)九州大学
10位(162位)北海道大学
11位(191位)東京工業大学
12位(251位)筑波大学
13位(320位)広島大学
14位(321位)慶應義塾大学
16位(356位)千葉大学
17位(362位)岡山大学
18位(382位)神戸大学
20位(417位)東京医科歯科大学
こう見てみますと、国公立、特に旧帝大の独壇場で、見事に上位7つを旧帝国大学で占めています。
設立の経緯を考えると当然とも思えますが、設立から半世紀以上たっても存在感は圧倒的です。
旧帝大の他には各地域の核となる国立大学が並んでいますね。
逆に私立大学は慶應以外はランクインしていません。予算の問題もあるのでしょうが、大変厳しい結果です。
理系に進むのであれば、国公立大学を視野に入れておいた方がよいでしょう。
ちなみに、ここに出ている大学は、東京工業大学を除いて全て医学部を有しています。
医学部があることによって、研究予算や規模も変わってくるということでしょうか。
確かに私立で唯一ランクインしている慶應の医学部は名門中の名門です。
先ほどのランキングは総合ランキングですが、分野別も少し見てみます。
◆材料化学分野◆
2位(6位)東北大学
4位(19位)大阪大学
5位(21位)東京大学
◆物理分野◆
1位(3位)東京大学
2位(12位)東北大学
3位(25位)京都大学
◆化学分野◆
1位(4位)京都大学
2位(7位)東京大学
5位(15位)大阪大学
◆生物学・生化学分野◆
1位(3位)東京大学
2位(23位)京都大学
4位(33位)大阪大学
東大・京大・阪大が上位に来ることは想定できましたが、材料化学だと東北大学が国内大学1位なのに驚きました。
しかも世界順位6位とは…。
日本の材料系が強いことは知っていましたが、これほどまでとは思いませんでした。
色々と調べてみると発見がありますね、やはり。
今日は以上です。
こうやって参考書から離れて、他のことを見てみるとなかなか面白いですね。
仕事をさておいて、ネットをしていた甲斐があったというものです。
そろそろ大学受験の結果も出そろったので、その方面の記事も書きたいと思っています。
ちょっとデータを整理して、月末くらいにはまとめます。
それでは。
2013/4/22追記
データに誤りがあり、修正しました。