今週の教材は、「教科書よりやさしい日本史」です。
英語と数学ばかりですとバランスが悪いので、今日は社会も取り上げてみます。
身上として「バランス良く、オールマイティー」というものがありまして、いろいろな科目の教材に手を出しています。
ここでもバランス良く記事を書いていけたらと思っています。
書店に脚を運んでいただければすぐに分かりますが、最近は工夫された教材が多く、本当に驚かされます。
この教材もその一つですね。
入門書であることはタイトルからもすぐに分かりますが、目を引くのはそのビジュアルです。
有名なアニメーターさんがイラストを担当しているらしく、かなりかっこいいですね。
卑弥呼は魔法使い的な雰囲気を出していますし、吉田茂などはあふれんばかりの自信が伝わってきます。
そればかりでなく、内容も良いものですので、これからざっと見ていきます。
ご購入はこちらからどうぞ→教科書よりやさしい日本史 [単行本] / 石川晶康 (著); プロダクション I.G 西尾鉄也…
1.特徴
一言で表すなら、「文章は少なく、図やイラストが多い」ということです。
もちろん、少ないと言っても高校生の参考書ですのでそれなりの分量はありますが、分量は一般的な教科書の半分くらいではないかと思います。
それは初学者向けということもありますが、煩雑になりがちな流れの部分を年表形式にして簡潔にするなどの工夫があるからです。
この年表部分が本当にしっかりとしているので、初学者でなくても、流れの把握にはこの教材の年表を参考にすると良いと思います。
新高校2年生で受験で日本史を選択するつもりの方にはこの時期おすすめしたい教材です。
一般的な公立高校では、全ての範囲が終わるのが3年生の秋以降だったりします。これではちょっと間に合いません。
ですので、この教材のようにすらすら読めるものを使って、一通り学習しておくのが望ましいです。
目安として、3年生の夏には日本史を集中的に学習し、センター試験の過去問演習を行えるようにしておきたいところです。
特に、東京大・京都大・一橋大などの難関国公立、早稲田大・慶應義塾大などの難関私立大を志願する人は2年生のうちに一周はしておかなければなりません。
2次試験や一般入試での強烈な問題レベルを考えたら、早いに越したことはないはずです。
2.長所
上でも書きましたが、年表や図表が優れています。
文章を読むだけでなくノートまとめをしたい場合は、これらをベースにするときれいにまとめられるでしょう。
また、語句にふりがなが振ってあることも素晴らしい点です。
用語集を引けばいいという話もありますが、読み方が分からないとそもそも索引を使えないので、ふりがなはありがたいはずです。
また、姉妹書で「教科書よりやさしい日本史ノート」も刊行されていますので、それを使えば流れの確認と穴埋めの練習が同時に出来ます。
3.短所
当たり前の話ですが、読み物ですので、これだけではアウトプットの練習が圧倒的に不足します。
「読んで、まとめて」では、頭に入っているようでそうでもなく、やはり問題を解く必要性があります。
問題演習には、先述の「教科書よりやさしい日本史ノート」を使い、さらに易しめの問題集で演習を行うべきです。
学校で問題集を与えられているなら、それでもよいでしょう。
また、難関大学にこの教材だけで立ち向かうことも難しいでしょう。
一昔前の知識偏重の入試問題からは脱却しつつあるとは言え、やはり知識は必要です。
プラスアルファの知識はこの教材には含まれませんので、また別のものを使うようにしましょう。
あくまで「初学者向け」の教材であることを忘れないでください。
今回の教材紹介は以上です。
この教材以外にも、取り組みやすそうな教材がたくさん生まれています。
表紙で判断せずに、手に取ってみると世界が広がるかもしれません。
「日本史は難しくて分からないからやめよう」と考えるのではなく、自分にも使えそうなものを探してください。
意外に何とかなるものですよ(笑)もちろん、これはどんな科目にも言えますけどね。
当教室では、このような市販教材の紹介や使用方法のレクチャーも行っております。
関心をお持ちの方、ぜひお問合せください。お待ちしております。
それではまた。