神奈川県入試分析シリーズのラストは理科です。
いつも通り、最初に今までの問題構成を見ておきます。
【第1問】・・・小問集合【物理】(5点)
【第2問】・・・小問集合【化学】(6点)
【第3問】・・・小問集合【生物】(5点)
【第4問】・・・小問集合【地学】(6点)
【第5問】・・・考察問題【物理】(7点)
【第6問】・・・考察問題【化学】(7点)
【第7問】・・・考察問題【生物】(7点)
【第8問】・・・考察問題【地学】(7点)
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【合計】・・・・・・・・・・・・50点
こんな感じでした。
この問題傾向はここ数年変化がありませんでしたが、昨年度は短めの記述問題が出題されました。
これは新制度の問題への移行を段階的に、という意図だと思われます。
それが今年はこのような構成になりました。
【第1問】・・・小問集合【物理】(9点)
【第2問】・・・小問集合【化学】(9点)
【第3問】・・・小問集合【生物】(9点)
【第4問】・・・小問集合【地学】(9点)
【第5問】・・・考察問題【物理】(16点)
【第6問】・・・考察問題【化学】(16点)
【第7問】・・・考察問題【生物】(16点)
【第8問】・・・考察問題【地学】(16点)
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【合計】・・・・・・・・・・・・100点
以上です。問題構成に変化はありませんが、回路図を描く問題やグラフをかく問題が出題されました。
これはここ数年には見られない問題で、ここが今年の大きな変化と言えるのではないでしょうか。
配点については、4分野でほぼ同じ比率です。
以下、各大問を個別に見ていきます。
第1問~第4問は小問集合であることは変わりありませんが、すべて記号問題になっています。
2010年までは記号問題の形式でしたが、2011・12年は数値を計算させる問題など記述形式も含まれていました。
これは採点の簡略化が目的かと思われます。難度に関しましては、それほど変わらないと思われます。
第5問では、回路図を描く問題が登場しましたが、標準的なものでしたので、受験生もしっかり対応できたのではないでしょうか。
第6問では、グラフをかく問題が登場しました。これは、複数の条件文を読み取ってからグラフをかく問題でしたので、若干難しかったかもしれません。
第7問では、昨年の記述と同形式の問題が登場しました。ですが、内容はごく標準的なものです。
第8問では、南中高度についての問題がありました。これは多くの受験生が苦手とする単元ですので、冷やっとした受験生も多かったと思われます。
社会と同様に、形式には大きな変化はありません。
ですが、グラフ・図・記述など様々な解答形式が用いられたため、新鮮な印象を受けました。
幅広く想定し準備した受験生と過去問にしか取り組まなかった受験生とでは大きな差が付いたのではないでしょうか。
対策としては、今までは「入試で出ないから飛ばしていた」形式の問題をしっかりとやることです。
受験対策用の問題集には、後半に形式別の問題が集められています。
今までは、それは時間の都合でカットすることが多かったですが、今後はそこもしっかりやりましょう。
難度はそれほど変わっていないので、グラフ・図をかく練習を積めば、対応できるものと思います。
その後は、社会同様他の都道府県の問題で実戦練習を行えばいいのではないでしょうか。
他の県では、以前から図を描く問題などは出題されていましたので、大分こなれています。
全5回にわたって県入試の変化を見てきましたが、参考になりましたでしょうか?
全体的に見ると、難しくなったというよりも、解答形式が多様になることによって難度が上がったと見るべきかと思います。
ですので、これから受験を控えている中学生や保護者の方々は、過度に怖がる必要はありません。
もちろん、今までよりも解答を「書く」練習が必要ですから、それまでの準備は前倒しで行う必要はあります。
当教室では、早期からの受験準備を応援しています。
受験への意識付けや具体的な学習計画まで、一人ひとりにあった方法でサポートします。
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それではまた。