センター試験利用型の私立大学の合否が出始めているかと思います。
最難関を受験する生徒たちにとってはいわゆるMARCHレベルは当然合格が出ているのでしょう。
きちんと成績を出している生徒たちに取ってでさえ、現実の合格は励みになりますね。自身の立ち位置が確認できるという意味もあります。
実際にMARCHレベルが第一志望の生徒たちにとっては厄介な話ですが、それが受験の現実というものです。
センター試験利用で合格できれば素晴らしいことですが、やはり個別入試で合格できるようにプランを立てていくのが望ましいと思われます。
さて、それでは過去問の内容に入ります。
全体の構成はここ3年間変更がないので、現在のところ対策は立てやすいと思います。参考までに今年2016年度の地区入試も同じ構成でした。
ただし、受験生たちは過去問に縛られ過ぎないように注意してほしいと思います。傾向が変わった場合に試験会場で慌てるというのはよく聞く話ですから。
今回は文法系の設問を問題順にチェックしていきましょう。設問数や選択肢についてなどは、まず前回の投稿で確認をお願いします。
(1)目標:3問正解
具体的には会話文中の空所番号で言うと1、2、5になります。特に初めと終わりは分かりやすいので、1と5で取りこぼさないように。
3と4が分かりにくいですね。選択肢も少し紛らわしい。実際の試験会場で4に入る解答を3に入れて決めてしまうと、パニックになったかもしれません。
(2)目標:3問正解
この年度はなんと5問目以外は先頭が決まると答えが選べてしまう選択肢の作りになっていました。
問題番号10が難しいと思われるので、これは落としても大丈夫なのではないでしょうか。
問題番号7と9がやや取り組みにくいので、両方とは言わず1問正解できれば、その分だけ他の受験生に差をつけられそうです。
(3)目標:6-7問正解
おおまかに分けると、文法・語法系が問題番号11、13、14、15、17、18、20、単語・イディオム系が12、16、19といったところでしょうか。
このうち必ず正解しておきたいのは、13、15、16、18、20ではないでしょうか。欲を言えば11、19も取りたいところです。
11は選択肢が「interest」や「excite」ならば落としては行けない問題ですが、この層の受験生にとっては「bore」は厳しいかもしれませんね。
19はやや細かいかもしれませんが、センター試験でも似たようなものが出題されたように記憶しています。
12はイディオムではありますが、ちょっと選択肢で迷いそうです。
14の比較と17のbe+to不定詞は難しいかもしれません。ここは落として大丈夫そうです。
be+to不定詞については、標準レベルの問題集にはそれなりに掲載されているはずですが、あまり扱わない可能性が高いと思われます。
学校の先生がきっちりやっていると識別法まで教わっているかもしれませんが、この大学の受験生の層で考えるとちょっと厳しいかもしれません。
(4)目標:3問正解
本年度も2014年度と同様、6個の語句から英文を作り、その2番目と5番目を答える構成でした。
問題番号24は未来完了の基本なので、取りこぼしてはいけません。
問題番号23と25は比較的取りやすいかと思われますが、23は自動詞と他動詞の区別ができていないとミスしそうです。
25についても受動態と分詞の形容詞的用法が混同していたり、または内容を取り違えたりするとミスしそうな問題です。
ただし、このふたつを取っておかないと、やや難し目の21と22で得点しなければならなくなります。
21については「worth」が前置詞だと認識して学習していれば問題ないのですが、比較的知らずに熟語的に「worth doing」で覚えてしまっている受験生が多いようです。
22は「population」ではなく動詞形の「populate」が出てきているので難しかったかもしれません。
この様子だと、24以外全滅ということのないように整序作文の問題集などで練習を積んでおいた方がよさそうです。
例年、大問3はなかなかハードな作りです。中堅~上位以上の受験生にとっては手頃な問題レベルといったところでしょうか。
大問3をきっちり得点したい受験生はセンターレベル内容で終わらず、もう少し深い問題集・参考書で学習しておくべきでしょう。
どのような問題集・参考書に取り組んだらよいのかは遠慮なく相談していただければと思います。
※実際に過去問に取り組んでみたい場合は『個別指導のナンバー・ゼロ』までお問い合わせください。