そろそろ大学受験の結果も出始めている時期ですね。
今年も様々な生徒さんとの出会いがありましたが、その中で扱った過去問演習から今後の受験生たちのために参考になればと考え、しばらくシリーズとして投稿を続けようと考えています。
私自身は英語メインの教師かと考えていたのですが、2015年度は国語を担当することが多くあったので、そちらも掲載していく予定です。
さて、その内容ですが、過去問の解答・解説ではなく、このブログですでに投稿されている『インプレッション』のような趣で進めます。
つまり過去問分析がメインですが、それでは青本や赤本、大手予備校などのウェブサイトを見れば済んでしまうので、合格点を取るためにはどこに目を向ければいいかもチェックしていきます。
もちろん、公表されている合格最低点は素点ではないことが多いので、あくまで目安として考えていただきたく思います。
要は、入試問題の中でどれを確実に得点した方が良いのか、あるいは捨て問としても大丈夫なのか、に着目してコメントをつけていきます。
表題にもある通り、過去問演習のサポートが最大の目的ですので、利用法としては以下のように考えられます。
(1)直前期に時間を図って解いてから記事を読み自身の現状をチェックする
(2)志望校が決まった時点で記事を読み入試の概要をつかんでおく
理想的なのは、ある程度早めの段階で(2)として利用し学習の指針を立て、受験直前期に(1)というところでしょうが、大学に興味を持った時点などでも参考にはなるのではないでしょうか。
初回は表題にもある通り、文教大学の英語です。
一言でまとめると、大学のランキングや偏差値に照らし合わせても、内容はなかなか深いものになっています。
文法・語法もある程度のレベルを要求するものが含まれ、読解の文章のテーマも多岐に渡り、実際の社会の中で話題になっている事柄から出題されています。
そういう意味では、まさに『入試問題』として、中堅以上を志す受験生にとっては演習用に適しているとも言えます。
それでは全体の構成を見ていきましょう。
2013年度以前は大問7題での構成だったのですが、2014年度からは大問6題での構成になっています。内容は以下の通りです。
(1)会話文:解答数5
全体としてひとつの会話が成立するように、空所にあてはまる発言を選択肢から選んでいく問題。
空所の数は5個で、選択肢は7個。例年取り組みやすい問題と思われる。
(2)会話文:解答数5
会話の初めが指定されており、それに続けて会話が成立するように与えられた発言を整序していく問題。
発言の選択肢は5個だが用いるのはそのうちの4個で、設問の選択肢数は5個。若干取り組みにくい問題が含まれることがある。
(3)語句・文法・語法:解答数10
4つの選択肢から、空所にあてはまるものを選ぶ問題。年度によってはやや難しいものがいくつか含まれていることがある。
(4)語句整序:解答数5
5-6個の語(句)を並べ替えて英文を作り、指定された箇所を選択肢から答える問題。基礎的・標準的なものが多い。
(5)読解:解答数5
文章中の空所に適する単語を入れていく問題。単語の意味や文章内容だけではなく、文法・語法を用いて考えるものが比較的多く出題されている。
空所の数は5個で、選択肢は10個。
(6)読解:解答数5
文章内容についての英問英答形式の出題。センター試験の第6問のようなタイプ。選択肢が素直なものが多く取り組みやすい。
選択肢の数は4個。
全体的に見ると、(1)(2)(4)(6)で得点しやすいので、そこでの取りこぼしを防ぎ、高得点を狙う場合は(2)に対する備えをしっかりしておきたいところです。
次回から各年度の内容について掘り下げてチェックしていきます。