ついに12月になりましたね。受験生の皆さんは受験を相当に意識してきている時期かと思います。
場所柄を考えると、12/23に神奈川大学の給費制入試を受験する生徒たちも多いのではないでしょうか。
模試とは全く違うと言える本番の試験を味わうために受験するのも悪くはありません。どうしてもそれなりに緊張しておかしな行動に出てしまうものですから。
さて、今回からは数回にわたって英語の中でも難しいといえる不定詞のポイントについて見ていきたいと思います。
不定詞を正確に理解するにあたって何が必要かと言えば、間違いなく『品詞の正確な理解』です。
英語が苦手な生徒たちは初めのうちはどうしても避けてしまう内容ですが、このあたりまで学習が進んでくると避けて通れなくなってきます。
自身の経験でも、英語が苦手な生徒たちには品詞と文型についてはあえて触れずに授業を行っていましたが、ここ数年では避けるのをやめました。
結局、そこを避けると先の話ができなくなってしまうからです。確かに難しい内容ですが、じっくり取り組んで理解して欲しい事柄です。
では、今回は不定詞の名詞的用法についてポイントを考えてみましょう。
まずは、名詞とは何か正確に理解できているか確認しておかなければなりません。
ここで重要なのは、英文において名詞が原則どのようなはたらきをするのかということです。
名詞のはたらきを確認すると『英文の文の要素になる』と言えます。ここで言う『文の要素』とは具体的には
・主語
・動詞
・目的語
・補語
の4つですが、要は5文型の中で出てくるものです。名詞はもちろん動詞ではないので、名詞のはたらきは、主語または目的語または補語になるということです。
ということは、不定詞の名詞的用法も同じはたらきができるということになります。
もっと言えば、教材に取り上げられている文章で不定詞のまとめる部分を隠してみると、文章が成立しなくなるということなのです。
この点が後から学習する形容詞的用法や副詞的用法とはまったく異なる点です。
もっとも重要なポイントと思われるので、文章の中での構造上の違いをしっかり押さえておくとよいでしょう。
なぜ不定詞などという難しいものを学習するのかといえば、不定詞を用いた表現をマスターすることで、表現の幅が広がるからです。
日本語の文で考えてみましょう。例えば
①彼のことが好きだ。
②野球が好きだ。
③野球を見るのが好きだ。
と文章を並べてみます。①と②の文章には述語(動詞)と言えるものはひとつしかありませんが、③の文章には述語(動詞)と言えるものがふたつあります。
これを英語で表現する場合には、動詞をそのまま一文でふたつ使ってはいけないというルールにひっかかってしまうので、形を変えなければなりません。その結果、
①I like him.
②I like baseball.
③I like play baseball.(✕)⇒I like to play baseball.(○) ※イタリック体の部分は目的語です。
という文章を書かなければなりません。③について動名詞を用いても表現できますが、今後場合によっては区別して押さえなければならなくなりますね。
その点についてはまたいずれポイントをチェックしましょう。