国公立大学の2次試験で学力試験を廃止し、面接などでの"人物評価"に切り替える方向で検討が行われるとの報道がありました。要約すると、「学力試験は1次試験のみ(センターを元にした新テスト)で、2次試験は面接を行う」ということです。
入試制度も時代と共に変わっていきますから、それに対して無条件に反対することは避けるべきでしょう。
確かに知識偏重であることは好ましいことではありませんし、重箱の隅をつつくような問題は意味がありません。
知識は基本的なものにおさえ、その運用力を試す試験であることが望ましいのはよく分かります。
ですが、そもそも大学って何のための場所なのかを考えるべきでしょう。
あくまでも研究のための場所であり、教育が最重要視されるような場所ではないはずです。
そこに入るための試験のハードルを下げるというのは、大学の低レベル化を招いてしまう気がするのですが・・・
確かに知識偏重は好ましくありませんが、ある程度のレベルを担保するにはある程度の知識水準は必要であるはずです。
それを"ゆとり教育"を通して学んだはずなのですが、どうしたものか。
また、面接で"人物評価"を行うことがいかに難しいかという話もあります。
結局ここでも面接のテクニックなどが重視されることになりますから、それと知識偏重とでは大差ないのではと思ってしまいます。
まずもって、その公平性を担保することが困難ですよね、コネを完全に排除することは難しいですし。
こうなったらいっそのこと、国公立大学を二種類に分類してしまえばよいのではないでしょうか。
『研究を重視する大学』と『教育を重視する大学』と分け、前者では今まで通りに入試を行い、後者では学力試験廃止とします。
加えて、『研究を重視する大学』では手厚い奨学金を使えるようにする、と。これはある意味国の将来への投資ですね。
おそらく、これから様々な意見が上がってくると思われます。
その議論の中で、洗練された新しい制度が持ち上がってくることを祈ります。
今日はこの辺りで失礼します。
それではまた。