早稲田大学と慶應義塾大学と言えば、押しも押されもしない私立最難関であり、国立を含めてもトップクラスの学生が集まる大学です。
両大学とも創立から100年以上経っており、政財界に大きなパイプを持ち、卒業生はさまざまな業界で活躍しています。
おそらくその名前を聞いたことのない受験生はいないでしょう。
ひとくくりにして「早慶」と呼びますが、雰囲気や思考はそれぞれ独特なものを持っています。
(ちなみに慶応の中の人は、「慶早」と呼んだりもします。)
違いはあるものの、この両大学をW受験する受験生は多く、その両方に合格する人も少なくありません。
W合格した人はどちらに進学するかを選択しなければなりませんが、その選択結果を見ると両大学の今の位置関係が見えてきます。
それに関して、次のような週刊誌の記事がありました。
※実際の記事や記事中のデータは週刊誌を購入してご覧下さいませ。
難関大W合格で受験生が選んだ「本命」大学-慶應の背中が遠くなる早稲田 (サンデー毎日 2013/7/21号)
この記事では、『早稲田と慶応にW合格した人は慶応を選択する傾向が強くなっている』と述べています。
両大学の看板学部である、早稲田の政経と慶応の経済こそ僅差になっていますが、全ての学部学科で慶応が優勢です。
法学部や商学部では、8~9割が慶応を選択しており、早稲田の伝統である文学部系統でもその傾向が強いことに驚きを隠せません。
私が受験した10年ほど前の時点では、慶応が早稲田に追いついて抜きかけている状態でした。
ですがこの5年くらいで大分明確な差が付いてきた印象があります。
実際に通っている学生のレベルや質には差はなく、どちらの学生も大変優秀です。
それなのにどうしてこのような数字が出てきたのでしょうか?
実はこのデータには大切な前提があり、それを踏まえないことには本質は見えてきません。
明日はその“前提”を踏まえ、このデータの読み方を考えていきます。
よろしくお願いします。