こんにちは。ナンバー・ゼロです。
現代文の学習というと、何をやったらいいのか少し悩んでしまう生徒さんも多いかと思います。確かに、自分も高校時代何をやっていたかと振り返ってみると、学校の授業以外たいしたことはやっていませんでした。
ただ、ここで注意しなければならないのが、学校の国語(または現代文、現代国語など)の授業は、いわゆる入試の現代文と、小論文が混合されたかのような内容になっていることが多いということです。授業中に、文章の内容に関して客観的に捉える内容が入試現代文であり、主観的に捉える部分が小論文に当たります。もう少し具体的に言うと、よくありがちな「~についてどう思うか」や「~についてどう感じたか」というものは、主観的な感想や意見を問うているものなので、入試現代文で出題されることはまずないということです。
学校の授業は非常に有効だと思いますので、この客観的に捉える部分と、主観的に捉える部分をきちんと切り分けられるように心がけてください。一番初めに述べましたが、私も学校の授業のおかげで、現代文の点数に困ることはありませんでした。
それでは夏の学習内容についてまとめてみます。
(1)漢字
夏の間に「入試に出る~」のような問題集を仕上げておきましょう。漢字で失点する人は、まず合格点は取れないと思っていた方がいいでしょう。入試では満点、悪くても1ミス程度でクリアすること。秋以降も問題集で練習するのを欠かさないことです。漢字を学習する際には、意味もきちんと理解しながら覚えること。漢字一つ一つにはそれぞれの意味があることを認識して学習しましょう。
(2)語句
こちらも夏の間に「入試に出る~」のようなものを使って、正しい語句の知識をつけておきましょう。現代文の読解ができない人は、結局語句の知識が曖昧で、正しい意味を取れていないことがほとんどです。学校で配布されているものがあれば、それで十分です。
(3)読解
漢字と語句をある程度身につけたら、あるいは身につけながら取り組むのがベターです。特に語句の意味が分からないと、問題よりむしろ解説が読めないということになります。現代文で必要とされるキーワードなどを解説しつつ、設問ごとの解法を学べるという点で、河合出版の『入試現代文へのアクセス基本編』は非常に良い問題集です。可能であれば夏に1周しておくとベターですが、それほど分量はないので、9月から10月で終わらせるものありです。
現代文の得点が安定しない人は、客観的に解くことができていない人です。自分の主張や意見、つまり主観を入れて解いていないか振り返ってみましょう。先ほど指摘した、学校の授業の小論文的な部分です。特に注意して学習してください。
(4)過去問など
客観的な解法が身についていれば、9月以降すぐにスタートしても大丈夫です。少し演習量に不安がある人は、基礎から標準レベルの問題集で演習しましょう。その際は、解説がしっかりされているものを選ぶこと、解答だけの問題集はやめておきましょう。
今回で、文系科目一通りの流れを整理し終わりました。今後の学習の参考になれば幸いです。ご質問、ご相談等ありましたら、遠慮なくお問い合わせください。