こんにちは。ナンバー・ゼロです。
先週から少し間が空いてしまい、ひょっとしたら夏休みがすでに終了している学校もあるかと思います。夏休みが終了している場合は、「夏休みにやっておきたい」⇒「夏の間にやっておきたい」もしくは「秋までにやっておきたい」と読み替えていただければと思います。
今回と次回は、国語を古文と現代文に分けて、受験までの流れを大雑把に整理します。夏の学習の参考になれば幸いです。まずは古文からです。
古文の学習は荒っぽい言い方をすると、日本語ではなく外国語の学習だと考えるといいかもしれません。学習する知識系の内容としては、古典文法、古文単語、古文常識と挙げられます。要するに、現代語とは違うものを学習すると割り切って考え、たまたま現代語と同じ部分が出てくることもあるという感じでしょうか。中堅私大からMARCHクラスまでは、読解のように見えても、古典文法と古文単語の知識がしっかり使いこなせれば、合格点には届くものです。逆に言えば、そこができていないと、決定的な差をつけられてしまうことになります。
入試が近くなって古文の授業を依頼されるケースの生徒さんたちの状況は、今までの経験上、文法と単語がほとんどできていないため、設問への取り組み方が分からず、その結果、文章のなんとなくの前後関係や雰囲気で解くというものが圧倒的に多数を占めます。
それでは、取り組み方をまとめましょう。
(1)古典文法
①夏の間に用言と助動詞を復習し、文法の設問に正解できるようにする。基礎ができていない場合は、Z会の『古文上達基礎編』などでしっかり学習する。
②用言と助動詞ができるようになったら、敬語の識別ができるようにする。こちらも基礎ができていない場合は、『古文上達基礎編』などを使用するといいでしょう。
③冬までは、用言、助動詞、敬語の文法系の練習をしっかりとやっておく。
(2)古文単語
①一般的に古文で必要とされている単語は200~300です。もちろんそれ以上やっても構いませんが、よほどの難関大学でも、学校で使用している単語帳で十分足ります。基礎とされている部分を夏の間に3周はしておきましょう。
②古文単語は複数の意味の識別が必要になってくることが多いので、秋からは古文単語にフォーカスした問題を解き、意味を識別できるようにしておく。
(3)古文常識
①古文常識に関する本を夏の間に必ず読んでおく。
②秋からは、問題に出てきたものを利用しながら復習する。
(4)読解
文法と単語がある程度仕上がっているのなら、夏から取り組んで問題ありません。先ほど例に出した『古文上達基礎編』のように、文法を固めながら古文の文章も読んでおくというのが理想です。過去問にも目を通し、特に設問において、すでに指摘した通り、単語と文法がどのように問題に織り込まれているのか考えてみるのが良いでしょう。
繰り返しになりますが、古文の場合、とにかく文法と単語です。助動詞が分かればかなりの部分で得点に結びつきやすくなります。助動詞だけでなく、紛らわしい語の識別(「なむ」や「なり」など)もしっかりマスターしておくようにしましょう。きちんと身についていれば、古文は安定して得点できる科目です。学習時間をしっかり確保しておきたいものです。