先日に続けて、数研出版「4STEP」の変更点をまとめていきます。
四回目の今日は、数学Ⅱの第4章「三角関数」です。
前回、前々回と同様に、この単元でも特に新しく加わった項目はありません。
他の分野を考えても、全く変化がない可能性もあると思われます。
あるとすると基本計算問題が増えるくらいでしょうか?
これは全体的な傾向ですが、計算問題が厚くなり、計算力の向上を図りたいという意図が見て取れます。
さてさて、どうなりますかね…
まず、旧課程の数学Ⅱの「三角関数」の問題構成を見てみます。
STEP A(基本)…31
STEP B(標準)…32
発展問題…13
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問題数合計…76
これに対し、新課程の問題構成は以下のようになっています。
STEP A(基本)…31
STEP B(標準)…39
発展問題…15
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問題数合計…85
内容的には増えたものはないはずですが、1割以上問題数が増えています。
はてさて、これはどうしたことでしょうか。
細かく見てみると、これには3つの理由がありそうです。
1つ目は、「三角方程式・不等式」の問題が大幅に増えたことです。
これは前述の計算力の向上を意図したものと思われます。
2つ目は、「点の回転」という単元が発展内容として加わったことです。
これは加法定理を用いて行う作業なのですが、今までも受験向けの参考書には登場してはいました。
それが今回正式に教科書レベルで採用されたということです。
3つ目は、「和積・積和の公式」や「三角関数の合成」についての問題が増えたことです。
発展内容である「和積・積和の公式」はともかく、「三角関数の合成」の基礎問題が増えたことは喜ばしいことです。
苦手とする人が多いですからね、ここは。
今日は以上になります。
思いのほか変化があって、ちょっとうれしいです。
ここらへんから計算量に圧倒され始める人が増えるので、このような変化は歓迎すべきでしょう。
もちろんこれだけでも足りないですが、意識付けとしては十分でしょう。
次回は「指数・対数関数」です。
ここも無風地帯であることが想像されますが、思わぬ変化があるのでしょうか?
みなさまご期待ください。
それではまた。