先日に続けて、数研出版「4STEP」の変更点をまとめていきます。
二回目の今日は、数学Ⅱの第2章「複素数と方程式」です。
この単元は、特に新しく加わった項目はありません。
数学Ⅲにおいて"複素数平面"が復活していますが、特に数学Ⅱには影響は与えないでしょう。
あまり変化がなく、面白味に欠けると言った話もありますが、果たしてどうでしょうか?
まず、旧課程の数学Ⅱの「複素数と方程式」の問題構成を見てみます。
STEP A(基本)…24
STEP B(標準)…46
発展問題…5
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問題数合計…75
これに対し、新課程の問題構成は以下のようになっています。
STEP A(基本)…26
STEP B(標準)…44
発展問題…7
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問題数合計…77
一見すると、問題数にはあまり変化が無いように見えます。
ただ、STEP AとSTEP Bの構成比率が少し変化しています。
これは、旧課程ではSTEP Bに入っていた問題が、新課程ではSTEP Aへと移行しているためです。
計算問題をSTEP Aに移行して、基礎レベルの厚みを増そうという意図でしょう。
他には、「3次方程式の解と係数の関係」が発展内容と明記されるようになりました。
旧課程では特に導入もなく問題が出ていましたが、新課程では節の始めの部分に公式を紹介しています。
また、数学Aから「二項定理」が移行してきた影響として、「二項定理」を用いた計算問題が新しく加わっています。
二項定理を使うと、次数が大きくなる計算が簡単になります。
このような問題は今後も増えてくると予想されるので、二項定理は使えるようにしておくべきでしょう。
今日は以上になります。
予想通り劇的な変化はありませんでしたが、細かい変化を見つけられるとうれしいですねぇ。
これらの変化が将来的には入試問題の変化点になると思われるので、今から気をつけておいて無駄はないはずです。
次は「図形と方程式」ですか…
細かな変化を見落とさないように、集中して研究したいと思います。
それではまた。