今週月曜日、イギリスの元首相であるマーガレット=サッチャーさんが亡くなりました。
女性政治家と言えば、今ではドイツのメルケル首相が思い浮かびますが、初代はサッチャーさんでしょう。
今日はサッチャーさんがどんな政治家だったのか、そして何をしたのかをまとめてみたいと思います。
きっと時事問題でも出題されると思うので、中学生のみなさまもお読みください。
◆人物像◆
サッチャーさんは二大政党の一つ、保守党の政治家です。
弁護士の資格を持っており、早期から女性の権利について強く主張していました。
大変強硬な姿勢で政治を行ったため、『鉄の女』というニックネームがありました。
経済に関しては新自由主義的な思想で、さまざまな改革を行いました(これは後述します)。
新自由主義(ネオリベラリズム)とは、一言で表せば『政府は出来る限り何もせず、民間に任せるべき』とする考え方のことです。
具体的には、「自由貿易」、「民営化」、「規制緩和」などを目標とします。
日本で言うなら、小泉純一郎や中曽根康弘をイメージして頂ければいいかと思います。
◆首相在任時にしたこと◆
サッチャーさんがイギリスの首相に就任したのは1978年です。
その頃、イギリスでは国際競争力が低下し、経済成長が鈍くなっていました。
なぜ国際競争力が下がってしまったのか?
それはイギリス国内で、産業保護政策を続けていたからです。
当時、イギリスの企業は国内で護られ甘やかされていたため、外国企業との競争に勝てなくなっていました。
そのため、輸出が伸びず、国際競争力を失っていったのです。
また、福祉を手厚く行ったため、財政支出も膨らみ、財政赤字も大きくなっていました。
首相に就任したサッチャーさんは、「大きな政府」から「小さな政府」への転換を目指します。
具体的には、財政支出を減らすために、電気・ガス・水道などのインフラを民営化します。
また、金融業に外国の企業が参加することを認めます。(=ビッグバン政策)
さらに、消費税を増税し、財政の安定化を目指します。
これらの政策を『サッチャリズム』と呼びます。
サッチャリズムの結果、必ずしもイギリス国内は良くなりませんでした。
ですが、それまでの経済政策を大きく転換したという意味で、評価できるものと思います。
とまあこんな感じで書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?
ちょっと中学生には難しくなってしまったかもしれませんね(^^;)
不明点がありましたら遠慮無くお問合せくださいませ。
また今後もこのような記事を書いてみたいと思います。
何かリクエスト等ありましたら、どしどしお寄せください。
それではまた。