今日は先日書きました「今でも解ける」シリーズの第二弾をお送りします。
図らずも第一弾が私立大学編になってしまいましたので、今日は国公立大学編にします。
前回と同様にターゲットが新高校2年生ですので、数学ⅠAの範囲内で解けるものをピックアップしています。
もちろん入試問題ですから易しくはありません。ですから今解けなくても気に病むことはありません。
ただ、雰囲気を感じて欲しいのです。
特に国公立大学では数学も全記述がほとんどです。
「記述は難しいから、国立はあきらめる」とするのではなく、今の時点では、記述問題に取り組む姿勢こそ重要なのです。
※著作権の問題がありますので、実際の入試問題は代ゼミのページでご覧ください。
1.札幌医科大学-前期の大問2
確率の問題です。座標平面を用いるもので、確率の問題としてはよくあるパターンです。
(1)は特に易しく、中学生でも解くことが出来るでしょう。
(2)(3)は「2直線の直交条件」もしくは「垂直なベクトルの内積は0」を知らない場合、しらみつぶしに数え上げることになります。
ですが、それほど条件も複雑ではないので、6×6の表をつくって数え上げるのが最も正確かもしれません。
いずれにしてもさほど難しい問題ではありません。
ハイレベルな競争になる医大ですので、これを完答できないと合格は相当難しいでしょう。
2.岡山大学(文系)-前期の大問1
整数問題の不定方程式を用いた問題です。
(1)は基本的なもので、易しいです。
つまり、「nの倍数→n×kの形で表す」というものですが、nの値が大きいだけですね。
教科書通りに不定方程式を解いても、途中で答えが出てくることに気がつくはずです。
(2)は(1)を用いた問題です。
(1)の結果を使えば答えのうち半分を求めることはできますが、条件の『整数x、y』が持つ意味に気づけないと残りは出てきません。
完答は難しいかもしれませんが、半分くらいは得点できるでしょう。
3.東北大学(文系)-前期の大問1
二次関数の問題です。
(1)は易しいです。高校1年生でも解けるでしょう。
どの問題集にもある『解の位置』についての問題です。
(2)は問題文の条件を図示すればすぐに分かるでしょう。
これも典型問題ですので、一度ならず難度も見たことがあるはずです。
旧帝国大学の1つである東北大学でもこのような問題が出ています。
つまり、「難しいことが出来なくとも、基本的なことが出来ている学生が欲しい」というメッセージです。
今日は以上です。いかがでしたでしょうか。
国公立大学は、"全記述"であることから、ハードルが高く感じられがちです。
ですが、日頃の学校の授業や宿題での練習を積み重ねていけば、案外何とかなるものです。
ぜひ選択肢の1つに国公立大学を加えてください。
それでは。