2月15日に神奈川県公立高校入試が実施されました。今年は新制度になって初めての入試でしたので、大きな変更がありました。
例えば、配点が変わりました。
今までは、250点満点(50点×5科目)だったものが、500点満点(100点×5科目)へと変化しました。
ですが、本当に大切なことはそれではありません。
神奈川の問題点は「試験問題が易しすぎた」ことです。
そのため共通問題は物差しにならず、独自入試を採用していないトップ高(希望ヶ丘、横浜緑ヶ丘、厚木など)では、9割以上得点しても不合格になるケースも少なくない数存在しました。
私はそれが神奈川公立高校の不振につながったと思っています。(神奈川は全国的に見ても、極端なまでの私立王国です。)
そのような状況を打破するためかどうかは分かりませんが、今年から入試制度の改革が始まったのです。
その一環で、入試問題の改革も行われて、全体的に記述量が増えた問題に生まれ変わりました。
今日は、「英語」に焦点をあてて、どのような変化があったかを見ていきたいと思います。
変更点を挙げる前に、今までの神奈川の問題構成を見ておきます。
【第1問】・・・リスニング(10点)
【第2問】・・・単語(4点)
【第3問】・・・文法(4点)
【第4問】・・・語順整序(8点)
【第5問】・・・対話文(4点)
【第6問】・・・短文読解(10点)
【第7問】・・・長文読解(10点)
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【合計】・・・・・50点
とまあこんな感じでした。
この中で、記述といえるものはほとんど無く、第2問と第7問で単語を書くくらいでした。
それがどのように変わったかと言いますと、
【第2問】・・・単語(4点)
【第3問】・・・文法(6点)
【第4問】・・・語順整序(12点)
【第5問】・・・部分英作文(12点)
【第6問】・・・長文読解(16点)
【第7問】・・・短文読解(16点)
===============
【合計】・・・・・100点
以下、各大問を個別に見ていきます。
第1問では、放送される英文を自分の言葉でまとめる問題が増えています。
第2問、第3問、第4問は変化ありませんが、第3問の(ア)などは若干難しい気もします。
第5問は、近年はなかったタイプの問題ですが、内容はあくまで標準的です。
第6問、第8問は、昨年までの第7問と似た種類の問題です。ここで問題量を増やしているのですね。
第7問は、昨年までの第6問と同形式です。これは特に変化なしです。
全体を通して感じたのは、単語のレベルが上がったことです。
注は付いているものの、overcomeやfaultなどが登場しています。
今後段階的に難度が上がっていくとは思われますが、形式はしばらくこれで行くのではないかと思います。
ですので、来年以降受験生になる皆さんは、「教科書や問題集の例文を覚える」→「英語で文を書く」という流れを意識して勉強すると良いかと思います。
特別な対策は必要ありません。「コトバ」であることを忘れずに、”読む”、”書く”、”聞く”をバランス良く続けていきましょう。