今日は4年に1回の日ですね。ということはオリンピックイヤーです。皆さんはオリンピックはご覧になるのでしょうか。
ひょっとしたら受験生たちにとっては、オリンピックどころではないかもしれませんね。
そうは言っても、何かしらのゆとりや気分転換を持つことは、厳しい受験を乗り越える上では大事なことだと思います。
何事にもきちんとメリハリをつけて取り組むように心がけるのがいいでしょう。
さて、今回で過去3年分の内容をチェックしたことになります。
2013年度は大問数が7題での構成で、2014年度以降の大問6のような読解問題がもう1題出題されていました。
実は2012年度も解いてみたのですが、2012年度も同様に7題での構成でした。2014年度から大問数が1題減って、構成が変わっています。
それでは、2013年度の大問ごとに見ていきましょう。
(1)目標:4問以上正解
いくつかの意味できちんと点数を取っておきたい内容でした。本来は全問正解が望ましいです。
もちろん、対話分の内容理解からしてもそれほど難しくはありません。しかし、それよりも重視したいのは、疑問文とその答え方です。
特にリスニングでよくあるのですが、聞かれたことに答えていない選択肢を選ばないよう注意するという意味から、この問題に取り組むと先につながるのではないでしょうか。
例えばセンター試験のリスニングや、今後大学生・社会人となってからTOEICなど受検する場合のリスニングでも同じことが言えます。
問題番号(2)、(3)、(4)で正しい答えを選ぶ方法は意味・内容だけではないことに着目しましょう。
(2)の直後の発言には未来形「will」があり、(3)の直後の発言は「No.」で始まっていますね。(4)については発言内の動詞が過去形です。
これらが何を意味するのかきちんと理解したうえで、解答を選び正解することがポイントです。
(2)目標:4問以上正解
本年度も先頭が決まると解答を選べるのは1問だけでした。あくまで主観ですが、選択肢の作りが解答に直結しているような印象を受けます。
ここまでの3年間を通して、1箇所分かると解答が決まってしまうものが比較的多く、あるいはふたつのつながりが明らかに不自然な選択肢も多い印象です。
そういう観点からすると、真面目に会話を整理するよりは、選択肢から見ていく方が受験生たちには安全かもしれません。
本年度は特に選択肢から絞っていくと、全問正解もいける様子です。
入試で得点し合格することを中心に考えると、ここはぜひとも選択肢から絞っていき、全問正解を目指してほしいものです。
(3)目標:5-6問正解
本年度の構成は、単語・イディオム系と言えそうなのは問題番号(7)、(9)で、文法・語法系と言えそうなのは(1)~(6)、(8)、(10)でしょうか。
必ず正解しておきたいものは前半に固まっており、(1)~(5)でしょうか。これ以外に後半から、ひとつふたつ取りたいところです。
後半の設問はちょっと細かい内容が多く、取り組みにくかったのではないでしょうか。特に問題番号(6)~(8)については正確な単語、品詞、語法の知識がないと正解できないでしょう。
問題番号(9)は単なるイディオムの知識問題ですが、ちょっと厳しいかもしれません。
問題番号(10)は疑問文の仕組みが分かっていれば問題なくできるのですが、受験生たちにとってはよくミスする問題です。
疑問文として何を答えれば対話が不自然にならず成り立つのかを理解しておくことが、間違っている文章を作らないうえでのポイントになります。
後半の問題が厄介であることを考えると、前半で確実に取れる基礎文法力が足りていない場合は、ここでの失点が即不合格につながりかねません。
そういう意味でも、前半の問題は何を問われているのかを理解したうえで正解できるようにしておくのがよいのではないでしょうか。
(4)目標:3問正解
本年度は6個の選択肢から英文を作り、その4番目を答える構成でした。
変な話、これだとまぐれ当たりが出てしまいかねない設問です。そういうことからも、以降の年度では形式が変わったのではないでしょうか。
選ぶものがひとつだからということは除外して、純粋に本年度の整序問題は難しかったのではないでしょうか。
問題番号(1)、(3)、(4)は何とか得点したいところです。(3)が最も取りやすそうなものかと思うのですが、(1)と(4)は微妙なところです。
(1)は「one」を入れる場所、(4)は「the」を入れる場所に迷ってしまいそうです。また、(4)については動名詞で始まる無生物主語の構文になっていることが分かるかどうかも難しいですね。
ぱっと見たところ、最も易しいのは問題番号(5)だとほとんどの受験生が感じそうではありますが、落とし穴にはまらないよう注意が必要です。
この設問はある種の引っ掛けになっています。あまり内容を考えずに解いてしまうと「not」の入れる場所をミスしてしまうでしょう。
そういう意味からも、注意深く取り組んでいないと(5)は落としている可能性が非常に高いです。しかし、よく見てみると基本的な問題です。
できれば(1)や(4)よりは(5)で引っ掛からないように取り組んでもらいたいものです。
問題番号(2)については、易しそうに見えても実は関係詞連鎖の問題です。きちんと理解できている受験生はあまり多くはありません。
自分の経験上からも、関係詞を答える問題の場合、格を間違えている受験生がほとんどです。
以前働いていた学習塾の学生講師20人程度が関係詞連鎖の問題を解く機会があったのですが、ひとりも正解できていませんでした。
大学名は伏せますが、最上位の私立大学の学生でもミスしていたので、(2)については落としても比較的害がないのかと思われます。
ただし、整序問題と選択問題では内容が違うので、その点はご了承ください。
本年度は大問1と大問2での失点が命取りになりそうです。
大問3と大問4での高得点は厳しい様子なので、会話文・対話文が苦手な場合は基本的なもので練習しておくのが望ましいでしょう。
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