国公立の2次試験まで1週間を切りましたね。
この投稿を参考にする受験生の皆さんにとっては、この時期はもうほぼ結果が出揃っていると思われます。
嬉しくても辛くても現実を受け入れなければなりません。自分自身は浪人経験者なので、あの何とも言えない虚脱感は今でも記憶しています。
さて、前回途中までだったので、今回で2015年度の内容を終わらせましょう。
残りは一見すると読解問題ふたつということになります。では、大問ごとにチェックしていきます。
例年、大問3と大問4が大きく失点しかねない内容になっているようなので、受験生にとっては文法・語法・語句の学習が大きくカギを握りそうです。
ちょと突っ込んで見てみると、大問5も読解らしいような見た目ですが、文法・語法・語句の問題とも言えなくはありません。
(5)目標:3-4問正解
英文のテーマは『津波による漂流物と生態系』といったところでしょうか。なんとなく分かりそうで読みにくい内容かと思われます。
確実に正解しておきたいのは問題番号26と30でしょうか。他の問題からひとつまたはふたつというのが理想形です。
例年、この問題については、文章の内容は正確にはつかみにくいと思われます。専門的なネタが出ることが比較的多いようですし。ではどうやって得点していけばいいでしょうか。
確かに問題番号27、28、29に関しては、文章の内容がつかめていないとなかなか解答にたどりつけないのも事実です。
しかし、私が担当していた生徒さんも致命的なミスを犯していたように、絶対に意味だけで解答を決めてはいけません。つまり、意味が通っても文章として成立しない場合があるのです。
そこで、この問題が文法系の問題と言えなくもないという観点から見ていきましょう。
まず問題番号26ですが、ここには必ず動詞を入れなければなりません。さらに言えば、おそらく過去形である可能性が高い。
文章の形をよく見てください。そのために『大岩の英文法』のような教材で文法学習をしてきたのです。
また、問題番号30ですが、ここは直前のbe動詞と「of~」の部分を見て有名な表現に気づければOKです。「of」の後ろが動名詞と分かればなおよいでしょう。
ただそれに気づけなかったり、表現を知らなかったとしても、動詞の原形や無冠詞で用いることができない名詞は入らないと分からなければなりません。
このようにまずは文法的に成り立つには何を入れればいいかの判断をし、そこから意味内容を考えるようにしていくのがよいでしょう。
必然的に10択ではなくなり、意味を考えるのにも選択肢の数が少ない方が楽だからです。
問題番号27、28、29に関しては名詞が入ることに疑いがなく、さらにチェックすると、28と29には単数名詞しか入りません。
27~29に名詞以外のものを入れて解答を出した受験生は相当反省しなければなりません。文法のルール、英文のルールを再確認しましょう。
(6)目標:3問正解
英文のテーマは『現実以上に高い事故評価』といったところでしょうか。
本年度の読解全般は読み取りにくい内容ではないでしょうか。単語レベルもかなり高いものが多く含まれ、受験生たちは苦労したのではないかと予想されます。
こうなってくると、現代文の評論を解く読み方が必要になってきます。要は、内容がよく分からなくても、同内容あるいは逆内容をチェックしていくという読み方です。
設問ごとに見ていくと、問題番号32を落とすと致命的です。これはそのまま本文に書かれているものが選択肢にありますので。
問題番号34と35も確実に得点しておきたいところです。34は本文の単語レベルが高いのが気がかりですが、選択肢の表現から絞っていかれるでしょう。
これぞまさに国語と同じで「本文に書かれていないこと」を消去していくことが必須です。
35に関しても、やはり国語と同じで「In other words」の意味が分かれば、その前の文章の内容から答えにたどりつけるはずです。
問題番号31は答えに関わる部分の本文の記述が非常に読み取りにくいため、落としてもやむを得ないと思われます。
同様に問題番号33に関してもかなり国語的な内容になっているため、英文をただ日本語にするだけで内容を考えていない勉強の仕方をしている場合には難しかったのではないでしょうか。
以上のように、おそらく合格者の平均に届くには、総設問数35問に対して22-23問前後の正解を目標にして学習を進めるとよいのではないでしょうか。
あくまで2015年度についての見立てかつ目安ですので、配点や合否判定の方式によっては前後することも頭に置いておいてください。
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